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あなたをこれまで最も遠くへ誘ってくれたもの(こと)はなんですか?
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微生物を対象とした研究です。微生物は地球上どこにでも存在していて、ヒトに密接に関わっていますが、物理的な距離以上に、その(ヒトと微生物の)遺伝系統的な距離から多くの刺激を受け、学びを得ました。
微生物はヒトと遺伝系統的な距離が離れているからこそ、理解し合ったりコミュニケーションすることは難しいのですが、それゆえにもっと彼らについて知りたいという興味を生じさせてくれ、目には見えない微生物の世界にDeep Diveすることとなりました。
理解できない、圧倒的に異なる存在である微生物ですが、ヒトの体に38兆個ほど存在していたりなど、私たちとは切り離せない関係性にあります。わかりあえない生き物と共にあることは一見不安に見えますが、それが希望であるようにも思えます。
微生物の研究を通していかに遺伝系統的に離れている生き物と触れ合うか、そして彼らについて思いを馳せることができるかが人生の豊かさを形作る重要な指標になる気がしています。
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既存のウェブメディアに不満を感じること、またこれからのウェブメディアに期待することはなんですか?
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多様な生物種のMedium(培地)になれるようなメディアがほしいです。
人間以外の生き物にどのように情報発信していけるか、そんなワクワクする未来に期待しています。
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伊藤光平 微生物研究事業者
株式会社BIOTA代表取締役。1996年生まれ。微生物多様性で健康な都市を創るための研究事業に取り組んでいる。